ごあいさつ

高崎音楽祭2014開催にあたって

 早いもので高崎音楽祭は今年で25回を迎えました。高崎市制90周年の記念事業として1990年に開催された第1回目の音楽祭は、「アルゼンチンの風」をはじめとして、エンターテインメント、クオリティ共に高い国際的な音楽祭としては、多くの人々を魅了しました。群馬交響楽団とタンゴとの華麗な共演や、チャランゴの王様ハイメトーレス、チェコのビロード革命のシンボルであるマルタ・クビショヴァーの心を揺さぶる演奏は今でも鮮明に記憶されています。

 高崎音楽祭の25年の歩みは「音楽のある街高崎」というテーマをもとに、高崎の新しい都市文化の創造と高崎の都市づくりの風を全国に発信するようになってから25年を迎えたということでもあります。高崎は群馬交響楽団ばかりでなく幅広い音楽活動が根付き、多くのアーティストを輩出し、多彩で個性的な音楽活動や音楽シーンのある都市です。「音楽のある街高崎」は、音楽を通して新しい高崎の都市づくりを進めていこうという高崎市民の「高崎への思い」と「まちづくりの精神」を表現したものだといえます。

 その意味で「音楽のある街高崎」の25年の歩みは、高崎が「市民のまち」でありつづけてきた足跡でした。ジャンルを超えたさまざまな音楽や多くのアーティストとの出会いや、市民自らの表現活動が、市民の心や感性を豊かにし、高崎の都市力や感度を高めてきました。

 これからも高崎音楽祭が「音楽のある街高崎」をリードして行く音楽イベントとして、また高崎の都市づくりの精神的・文化的なシンボルのひとつとして、その役割を果たしていくことが期待されています。

 今年は25周年記念ということで、世界的に活躍するアーティストによる高崎でしか聴くこと、見ることができないスペシャルな企画による公演を開催します。高崎らしさを演出し、高崎の秋を彩る高崎音楽祭に、たくさんの人々が集い、楽しんでいただき、高崎の都市としての魅力や感性をさらに育んでいただければと祈念しています。