ごあいさつ

第33回高崎音楽祭の開催にあたって

音楽を愛する皆さん。高崎音楽祭の季節がやってまいりました。高崎の秋を彩るイベントとして、高崎市民はもとより県内外の音楽を愛する方たちにもすっかり定着した「高崎音楽祭」は、今年で33回目を迎えます。

ここ2年間、高崎音楽祭は大きな困難と向き合わなければなりませんでした。一昨年は全プログラムを中止。1年耐えれば、きっと全てが元に戻るはずという希望も打ち砕かれ、昨年の第32回は緊急事態宣言下での開催となりました。しかし、こうした状況においても、アーティストの方々をはじめ、多くのスタッフ・関係者の皆さまのおかげで、素晴らしいステージの数々をお届けすることができました。あらためて感謝申し上げます。

第33回高崎音楽祭は、音楽のすばらしさ、楽しさを伝えていくことを目指し、引き続きお客様の安心・安全を最優先に、感染症対策を徹底した上で開催いたします。そして、過去最多となる17組のアーティストを高崎に招き、皆様に心行くまで音楽を楽しんでいただきたいと思います。

高崎芸術劇場の大劇場でオープニングを飾るのは、群馬交響楽団。高崎芸術劇場芸術監督で日本を代表する指揮者でもある大友直人さんの指揮で、ソリストにピアニストの横山幸雄さんを迎え華やかに幕開けします。またクラシックではもう一本、世界を舞台に活躍する指揮者、西本智実さんとイルミナートフィルハーモニーオーケストラによる演奏会を開催します。

大劇場には音楽祭の常連が次々と登場します。高崎音楽祭をきっかけに誕生した、ラテンバンド・熱帯JAZZ楽団は、NORAさん、夏川りみさんという実力派歌手とともに、かつてないほどの熱いステージを繰り広げる予定です。

誰よりも高崎音楽祭を愛するグループ、ゴスペラーズは、今年も2日間にわたって出演。ビッグバンドの豪華な演奏と共に、音楽祭でしか聴くことのできないステージをお送りします。昨年スタートした「高崎こどもコンサート」は、ゲストを新たに加え前回以上に楽しめるステージを予定しています。赤ちゃんが泣いても、子どもが走り回っても怒られません。ぜひとも家族皆さんでお楽しみください。

美しい生音の響きが特徴的なクラシック専用の「音楽ホール」を心行くまで楽しんでいただこうと、今年は楽器に焦点を当て、趣向を凝らした公演を企画しました。高崎出身の雅楽演奏家・東野珠実さん、国内最高峰の連弾で魅了するレ・フレール、人気三味線デュオの吉田兄弟、バイオリン・ピアノユニットのTSUKEMEN、新進気鋭のクラシックギタリスト・猪居亜美さんと、さまざまな楽器の持つ魅力を十分に楽しめるライブになるでしょう。プロの声楽家によるコーラスグループ、シャローネシンガーズの歌声も楽しみです。

あらゆるジャンルの音楽の魅力を引き出す「スタジオシアター」では、TENDREと土岐麻子さん、渡辺貞夫さん、fox capture plan、田島貴男さんとOvallといった人気ミュージシャンが登場。そして本場南アメリカからラテン音楽を奏でるSISAYが出演します。

高崎市文化会館では数々のヒット曲を持つ、谷村新司さんが出演。高崎少年少女合唱団もゲスト出演し、軽妙なトークと心のこもった音楽で、訪れた皆さんに感動をお届けすることでしょう。

今回の高崎音楽祭でも、高崎でしか聴くことのできない、音楽祭でしか観られない公演を多数企画しました。欲張れば、一日で複数のジャンルの音楽をじっくりと楽しむことができます。高崎音楽祭にお越しいただいたお客様が、新しい音楽との出合いをとおして、素晴らしい感動を胸にしていただければ幸いです。そうして生まれた「感動と共感」を高崎のまちづくりの新たな力にしてまいります。

結びにあたり、第33回高崎音楽祭の開催に多大なるご支援、ご協力を賜りました皆様に感謝を申し上げ開催の挨拶とします。

高崎音楽祭委員会 会長
高崎商工会議所  会頭

児玉正蔵

高崎市長
富岡賢治